とくなが久志奮闘録

日々の生活や仕事のなかで考えたことを、ふんわりと書き連ねていきます。

新スポンサー決定『サザエさん』の魅力

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『サザエさん』新スポンサーに日産ほか

フジテレビのアニメ番組『サザエさん』の新スポンサーに、日産自動車が決まる見通しとなったようです。

 

スポンサーはメインが日産となり、他に10社程度も名を連ねるとのこと。10社には新たにネット通販のアマゾンジャパン、子どもベビー用品の西松屋チェーン、大和ハウス工業が加わるようです。

 

また、早くから手を挙げていた高須クリニックやLINEも選ばれなかったようです。

 

『サザエさん』から撤退した東芝

東芝は、『サザエさん』のテレビ放映が始まった1969年からスポンサーとなり、1998年までは1社提供を続けていました。「エネルギーとエレクトロニクスの東芝がお送りします」というサザエさんの台詞が耳に残っている人も多いでしょう。

 

東芝がスポンサーになった1969年は、カラーテレビや洗濯機、エアコンといった家電製品の普及が進んだ時期と重なります。

 

家族そろって見る番組に、みんなが欲しいと思う製品のPRが出来ることは多大な効果をもたらしたと予想できます。ちょうど、この時期に『水戸黄門』のスポンサーに松下電器(現パナソニック)がついたのと重なります。

 

しかし、時代の流れとともに、東芝の事業の軸足がパソコンなどの情報通信分野に移り、1998年に1社提供から撤退します。

 

そして、2016年に白物家電部門を中国企業に売却したことから、スポンサーを続ける意味がなくなり、昨年11月に降板を発表しました。

 

つまり、家族そろって見る番組に、みんなが欲しいと思う製品がなくなった、ということでしょうか。経営再建中ですから、単にコストカットをはかったのかもしれませんが。

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『サザエさん』のスポンサー料

通常、テレビ番組のスポンサー料は、「15秒CM1回約10万円×視聴率」が相場のようです。番組の特性によって異なってくるのは当然で、アメリカンフットボールの祭典「スパーボウル」は30秒で6億円だそうです。

 

それでは、『サザエさん』のスポンサー料ですが、1社で月7千万円前後、年間約8億円となるようです。つまり、「8億円を出させて下さい」と多くの企業が手を挙げたわけです!

 

『サザエさん』の魅力

フジテレビにとって、この『サザエさん』枠はドル箱だったようです。それは、『さざえさん』という番組の持つ魅力とつながります。

 

まず、視聴者層がファミリーということで明確になっていることで、すべての世代の男女に訴えることができます。

 

また、世界で最も長く放映されているテレビアニメとしてギネスブックにも登録されているなどブランドとして確立されていること、そして、日曜の夜に家族がそろって楽しめる健全な番組というイメージが固定化しています。

 

さらに、企業にとっては、高い視聴率を長年にわたって安定してとっていることは最大の魅力となります。

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新スポンサーの思惑

『サザエさん』のスポンサーになることで、企業イメージを高めることができるのなら、年間8億円のスポンサー料もさほど高くはないということです。

 

特に、アマゾンや西松屋、大和ハウスなどは新興企業であるために、すべての世代に知られているわけではありませんから、知名度アップとともにイメージアップの効果は大きいでしょう。

 

アマゾンに就職したいという大学生が、「そんなコマーシャルにも出てこない会社はだめ」とおばあちゃんに怒られたという新聞記事を見たことがありますが、知名度・イメージは人材確保にまで影響してくるのです。

 

逆にいえば、高須クリニックやLINEが手を挙げたもの選ばれず、両者とも非常に残念がったのも、よくわかります。

 

それにしても、磯野家にはマイカーはなかったと思いますが・・・。

 

以上、「新スポンサー決定『サザエさん』の魅力」でした。