とくなが久志奮闘録

日々の生活や仕事のなかで考えたことを、ふんわりと書き連ねていきます。

「中学の英語授業を英語で」はマイナス!

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2020年から中学校の英語授業が英語で行うことになるようです。

 

「それは当然だ」「よけいにわからなくなる」と賛否両論です。

 

日本人教師が英語で授業すると、教えたいことの6%しか理解されないと聞いたことがあります。

 

「中学の英語授業を英語で」行うと、マイナスにしかなりません。

 

◆2020年から「中学の英語授業を英語で」

2020年から実施される文部科学省が定めた「新学習指導要領」で日本の英語教育が大きく変わっていきます。

 

まず、小学校の5,6年生で英語が正式な教科として教えられるようになります。つまり、国語や算数と同じように成績がつけられるます。おそらく、私立中学の入試科目にもなっていくものと思います。(過去記事をご参照ください)

 

さらに、中学校では英語の授業を基本的に英語で行うことになります。「アルファベットを英語で教える」ことになるのですから、大きな変革といっていいでしょう。

 

この指導要領にもとづいて、各学校の教育カリキュラムが決められていくので、学校現場や関係者の間では、賛否両論が渦巻いています。

 

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◆「英語授業を英語で」の問題点

中学高校と6年間も英語を勉強したのに、まったく話せないのはおかしいとよく言われます。

 

なぜか?日本の英語授業は文法中心で、会話に対応していないからだ、と結論付けられることが多いです。そして徐々に、文法の比重が下げられてきています。

 

では、これまでの英語授業はダメで、英語で授業することで会話力が身につくのでしょうか。同時通訳者の鳥飼玖美子・立教大学名誉教授は著書のなかで、こう指摘しています。

 

英語をコミュニケーションに使うというのは、会話ができれば良いというものではない。今の中学高校では、文法訳読ではなく会話重視で、だからこそ読み書きの力が衰えて英語力が下がってきている、といくら(文部科学省に)説明しても岩盤のような思い込みは揺るがない。

(英語授業を英語で行うことについて)教師が「英語で教える」ことに心を奪われて、英語で授業することが目的化してしまうし、日本語で行う授業に比べて内容が浅薄になりがちだ。鳥飼玖美子『英語教育の危機』より

 

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◆英語で授業すると6%の理解度

先般、東大を退官された後、私立大学で教えている英文学の教授に雑談のなかで聞いたことがあります。

 

私 : 先生、英語で授業を行った場合、日本語でやる時に比べて何割ぐらいの情報を伝えることができますか?

教授: 講義の中身にもよりますが、だいだい30%くらいです。

私 : それでは、学生はどれくらい理解できていますか?

教授: まあ、20%くらいわかったら上出来でしょうね。

 

もちろん、この教授は日本人で、学生も全員日本人です。

 

授業で伝えたい情報が30%しか教師から伝えられず、その情報を20%しか学生は理解できないというのです。つまり、日本語で授業するのに比べて6%しか理解できないということになります。

 

英文学博士が英文学を専攻する大学生に対しての授業で、こういう状況ですから、今の中学の英語教師だとどういう事態になるのか想像がつくというものです。

 

やはり、ネイティブならいざしらず、日本人が英語で授業を行うことにはマイナス面しかないようです。

 

◆まとめ

外務省で事務次官も務めた大物外交官に、英語の勉強法を聞いたことがあります。その人が言うには、「中学3年間の教科書を丸暗記。大学受験用の基本例文を800ほど丸暗記。この2点につきます」とのことでした。

 

「なーんだ、受験勉強と同じじゃないか」と思いませんか?

 

では、なぜ、使えないのか。それは、その後の英語の勉強をサボるからだそうです。

 

以上、『「中学の英語授業を英語で」はマイナス!』でした。