とくなが久志奮闘録

日々の生活や仕事のなかで考えたことを、ふんわりと書き連ねていきます。

平昌五輪開会式 安倍首相の出席を評価する

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|平昌五輪開会式 安倍首相出席

2月9日に開催される平昌五輪開会式に安倍首相が出席することが明らかになりました。

 

自民党内や保守系メディアからは反対の大合唱がおきていますが、私は出席すべきだと思いますので、今回の判断を素直に評価したいです。

 

安倍首相の出席の理由をこう述べています。これでいいと思います。

 

五輪は平和とスポーツの祭典であり、日本は2020年に東京五輪を主催する立場だ。諸般の事情が許せば平昌五輪に出席し、日本人選手たちを激励したい。

 

 現地で文大統領と是非会談したい。慰安婦問題をめぐる日韓合意について韓国が一方的にさらなる措置を求めることは受け入れることはできない。この考え方を直接伝えるべきだと考えている。

 

五輪は五輪で切り離して考えるべきだ。北朝鮮への圧力を最大化していく方針はいささかもぶれてはならない。この考え方も文大統領に明確に伝えたい。

 

首相は早い段階から出席を決めていたと思います。心の底では欠席したいけれど、「米ホワイトハウスから、開会式に出てほしいという強い要請があった」(政府高官)こともあり、ペンス米副大統領も出席となれば、行かざるをえない状況が早くに作られていたと想像します。

 

自民党内のタカ派や保守系メディア、ネット世論などが大反対の論陣を張らせるだけ張らせておいて、「自分はこんなに反対があっても出席するのだ」というメッセージを韓国に対して、あるいは米国に対して発したいのでしょう。

 

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 |政治の技術

慰安婦問題での日韓合意は、条約にも等しいものです。大統領が代わったからといって、反故にされてはならない国際的な約束事です。合意見直しを大統領選挙で公約にしていた文大統領の世論対策に日本政府はつきあわず、あくまでも誠実な履行を求め続ける姿勢を持たねばなりません。

 

首相が出席することで、韓国に「間違ったメッセージを送ることになる」と批判する向きがありますが、「間違ったメッセージ」を送らなければ良いだけの話です。

 

一方で、五輪は、スポーツを通じての「平和の祭典」です。二国間には隣国だからこその様々な政治的問題があって当然です。そうした政治的問題が、市民どうしの経済的・文化的交流に悪い影響を及ぼすことのないよう、適切に対応していくことが政治の技術です。

 

「韓国にはその政治の技術がない」との批判が聞こえてきそうですが、ならば、「日本がそれを見せてさしあげましょう」という姿勢が大切だと思います。

 

首相は笑顔で開会式に出席し、大いに日本人選手を激励・応援して頂きたいです。入場式に韓国(南北統一チーム?)選手団が入場した際には、普通に拍手で迎えてあげてほしいです。

 

もちろん、文大統領との会談では、日本の主張を明確に突きつけて、丁々発止の議論をして頂きたいと願っています。