とくなが久志奮闘録

日々の生活や仕事のなかで考えたことを、ふんわりと書き連ねていきます。

インフルエンザ流行の原因は「皆勤賞」文化

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|インフルエンザ大流行

インフルエンザが流行というよりも、猛威を振るっています。

 

厚生労働省の発表によりますと、全国で推計患者数は約283万人。今の調査方法となった1999年以降で過去最高だといいます。

 

その原因は、最初にワクチン不足があったせいだという意見もありますが、今のところ有力なのは、A型とB型が同時に流行したため、ということのようです。

 

しかし、私は、別の原因があるのでは常々、思っています。それは、日本社会にある、「皆勤賞」を尊ぶ文化です。

 

|「皆勤賞」文化

「皆勤賞」とは、例えば中学校などで、3年間無遅刻無欠席で頂戴できる賞です。1日程度の欠席ならば「精勤賞」といいます。今では、こういう賞を設けている学校は少なくなったようですが、私の学校時代にはありました。また、高度成長時代の企業にも、無遅刻無欠勤を表彰する制度は普通にありました。

 

日本社会には、「無欠席」「無欠勤」を無条件に評価する文化があると思います。だいぶ薄れてきた感もありますが、まだまだ、「毎日休まず出勤(通学)した」ことが、すごいという評価になっていないでしょうか。

 

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|「風邪くらいで休んでられない」

職場・学校あるいは電車・バスで、いかにも熱っぽい顔色をした人が、つらそうにマスクごしにゴホゴホしている姿を多く目にします。

 

この人たちは、たいてい、こう言います。「風邪くらいで休んでられない

 

まさに、「皆勤賞」文化を象徴する言葉ではないでしょうか。

 

先日、『ネプリーグSP~林先生VS11人の最強インテリ芸能人!冬の陣~』で、「38度以上の熱で会社を休む人の割合」が45%、「38度以上の熱があっても休まない」という人が過半数を超えていました。

 

ウィルスに感染しているにもかかわらず、「風邪くらいで休んでられない」と人混みや職場へ出かけていくことは、おおげさに言えば、「パンデミック」を引き起こしているということにならないでしょうか。

 

|自分と他人のために

医師専用コミュニティサイトが千人の医師を対象に実施したアンケートがあります。

 

インフルエンザの疑いがある場合、病院に行く前にやるべき事は?

 1 「マスク」

 2 「休養・安静

 3 「隔離

 4 「病院に電話して受診の相談」

 5 「水分補給」

 

つまり、自分の身体のことを考えて、「休養・安静」。他人への迷惑を考えて、「隔離」ということです。「風邪くらいで」休んでもらわないと、ご本人のためにならないのと、他人へ多大なる被害を与えることになることを自覚すべきだと思います。

 

先日、私の事務所のスタッフがゴホゴホしていたので、「すぐに自宅へ帰れ」と命じました。私は血も涙もない男ですから、スタッフの健康を気遣ったのではありません。うつされるのがイヤだからです。

 

長女は大学受験をひかえています。私が外でインフルをもらってきたら、娘に何を言われるやら・・・。

 

以上、『インフルエンザ流行の原因は「皆勤賞」文化』でした。