とくなが久志奮闘録

日々の生活や仕事のなかで考えたことを、ふんわりと書き連ねていきます。

「若者は自民党を強く支持」は正しくない

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国政選挙の度に、マスコミ各社がこぞって世論調査を行います。そして、「若者は自民党を強く支持」という見出しを掲げます。

 

本当にそうなのか?

 

世論調査の結果を中心に考えましたが、結論は、若者が他の年代層に比べて強く自民党を支持しているのではない、ということです。

 

◆「若者は自民党を強く支持」説が広がる

政治関係者と話しをしていると決まって、「今の若い人は自民党支持だから・・・」という議論になります。

 

実際、新聞各紙は様々な調査結果を持ち出して、「若者、自民支持強い」などと大見出しをぶち上げます。

 

また、雑誌などでも、「なぜ、若者は自民党を支持するのか?」と題する論文が数多く発表され、それらしい結論が書かれています。(その結論の多くは、野党に魅力がないからというもの)

 

そもそも、この説の最大の根拠となっているのは、選挙の投票日に行われる「出口調査」の結果です。

 

◆出口調査と世論

出口調査とは、選挙の投票日に、投票所の出入り口近くにマスコミの腕章をはめた人が、投票を終えた人をつかまえて、「よろしければ、誰に投票したか教えて下さい」と聞くものです。

 

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上の図表は、昨年秋の衆院選でNHKが行った出口調査の結果です。

 

確かに、18・19歳と20代では半分近い人が自民党に投票しています。これが、「若者は自民党を強く支持する」説の最大の根拠となっています。

 

繰り返しますが、出口調査の数字は実際に投票所に足を運んで、投票を済ませた人に調査したものです。投票に行かなかった人は含まれないのは当然です。

 

このNHK出口調査では、投票した若者の48.5%が自民党に投票したことはわかりますが、投票に行かなかった若者は含まれていません。つまり、出口調査の若者の自民党得票率の高さは、若者層全体の自民党支持率の高さを示すものではないということです。

 

絶対得票率というのがあります。これは、有権者数全体での得票の割合を示しています。当然、その母数には投票に行かなかった人も含まれます。

 

これで、20歳代の若者を比較してみます。どちらも同じNHKの出口調査の結果の数字です。(下図で緑の実線が絶対得票率、緑の点線が出口調査の自民党得票率)

 

 

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全ての年代層の絶対得票率の平均は20.5%で、20代の16.9%は、他の年代層と比較して最も低い数字です。

 

ここからわかることは、投票に行った若者の自民党への得票率は高いと言うことができるが、若者層全体では他の年代層に比較して自民党への得票率が高いとは言えないということです。

 

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◆出口調査の得票率が高い理由ー私の仮説

ここで余談を。

 

先日、京都の大学生グループと議論をする中で、昨年の総選挙について面白い発言がありました。

 

選挙始まってすぐに新聞で「自民党大勝」と出ていたのを見て、「もう結果が決まってるのか」としらけた。(男性)

自民党が勝つのが最初からわかってたから、自分がわざわざ選挙に行く必要はないと思って・・(女性)

勝敗の決まっているゲームに参加するヤツっていないでしょ。(男性)

 

昨年秋の衆院選では、確か、公示の翌日くらいに各紙に「自民圧勝」の見出しが躍っていました。それで若い彼らはしらけてしまったと。

 

「さあ、今夜の巨人・阪神の伝統の一戦は、首位攻防戦となります。なお、本社独自の調査と取材にもとづいて分析した結果、10対1で巨人が勝利することが確実となっています」

 

ニュース番組でこんなコメントを出されたら、誰が球場に行くのでしょうか。少なくとも、熱心な阪神ファンである私は絶対に行きません。実際に行くのは、熱心な巨人ファンしかいないでしょう。

 

一般的に若者の投票率は低いです。その上、「自民圧勝」が確実と報道される中で、実際に投票所に足を運ぶ若者は、もともと強い自民党支持者ではないかと思うのです。

 

つまり、日頃から強く自民党を支持する若者が投票所に行って、出口調査で投票先を自民党と答え、それに低い投票率というバイアスがかかって高い数値が出るという仮を、私は立てています。

 

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◆まとめ

「若者は自民党を強く支持」説を鵜呑みにして議論する野党関係者が大勢います。その理由を探ろうという人も多いです。

 

また、「アベノミクスによって景気回復となり、若者が自民党支持に・・・」と論じ、「若者は戦争への道を自ら歩んでいる」という演説を聞かされる度に、深い溜息が出てしまいます。「やっぱり、この人たちは、僕たちのことがわかっていない」と思うことでしょう。

 

私自身の皮膚感覚で、若者の自民党支持はマスコミが言うほど高くないと感じていました。そのことを、今回、改めて考えることができました。

 

でも、自民党のネット戦略が優れていることは事実です。他の政党も負けないように!

 

以上、『「若者は自民党を強く支持」は正しくない』でした。

 

本稿執筆にあたりこのサイトが大変参考になりました。お礼申し上げます。↓

blog.sugawarataku.net

 

神は「神の左」を見捨てたのか?納得いかない山中慎介ラストマッチ

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3月1日、ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチが行われ、挑戦者の山中慎介選手は3度のダウンを奪われ、2R1分3秒、TKOで前王者のルイス・ネリに敗れました。

 

198日ぶりに迎えた因縁の再戦で雪辱を果たせなかった山中選手は引退を表明しました。

 

しかし、この試合は、結果を含めて、試合前からおかしな事が相次ぎ、どうしても納得がいきません。ルールの厳格化を明確にしていかないと、ボクシング界そのものが危機に陥る可能性があります。

 

◆試合の感想

1Rの滑り出しは上々だったと思います。

 

ただ、ネリのカウンター気味のジャブでスリップした後、ネリの突進を許してしまいました。2Rでは、フック、連打、カウンターと3度のダウンを奪われ、ストップとなりました。

 

2Rの2度目のダウンをして立ち上がり、レフェリーから「やれるか」という確認があった際、何度も「OK」を繰り返し口にしていた山中選手のガッツに、思わず涙が・・・。

 

そして、TKOが告げられた瞬間、悔しげな表情のままマットに横たわり、天をみつめているかのようでした。

 

山中選手は天を見つめて何を思ったのでしょうか。「敗れて悔いなし」とはとても思えなかったのではないでしょうか。

 

◆王者のドーピング疑惑

ルイス・ネリは2017年8月15日、王者だった山中選手を下し、WBCバンタム級王座を獲得しました。

 

しかし、同月23日にドーピング検査で禁止薬物の筋肉増強剤が検出され、WBCの裁定を待つことになりました。結果は、問題なしということになりました。

 

不問とされた理由は、検出された薬物は、牛肉を食べると反応が出ることが時々あり、他競技の選手も牛肉を食べて反応が出たケースがあるということです。

 

きわめてグレーではありますが、WBCの正式な裁定ですから、良しとしましょう。(ホントは良しではないけど)

 

それでも、現役の世界王者がドーピング疑惑なんて、釈然としない気持ちが残ったままです。

 

◆王者の王座剥奪 体重超過は確信犯?

ドーピング疑惑を何とか切り抜けた王者ネリ。

 

今度は、試合前日の計量で規定の体重を2.3㎏超過。2時間後に行われた再計量でも1.3㎏オーバーのまま。

 

結局、規定違反で王座剥奪ということになりました。ただ、翌日の試合は行われ、山中選手が勝てば新王者に、引き分けあるいは負けではネリは王者にはなれないということになりました。

 

最初の計量で2.3㎏オーバーは信じられないことです。再計量までの2時間で2.3㎏を落とすというのは、医学的にもほぼ不可能だとされています。

 

当日まで198日もあって、世界王者にもなるようなアスリートが体重調整が出来ないということは考えにくいです。

 

数百グラムの超過ならよくあることですが、2.3㎏ともなると前代未聞。それが、世界王者が、世界戦で、です。

 

こうなると、ネリの体重オーバーはわざとではないか、確信犯なのではないか、と思った方が自然だと感じます。

 

体重オーバーで王座を剥奪されても、試合が中止になれば、山中選手に負けたという事実は残りません。また、試合をしても、過酷な減量をしていない分、コンディションはいいはずですので、勝てる可能性が高い(実際、その通りになった)と判断したのではと想像します。

 

こうなると、あのドーピング問題も、クロだったのではと勘ぐりたくなります。

 

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◆体重が違うとパンチ力は?

身体を極限まで追い込む過酷な減量で計量を一発でクリアした山中選手。

 

一方、ろくに減量せずに体力を温存して最終的に1.3㎏超過で試合を迎えたネリ。

 

この1.3キロという体重差は、パンチ力にどう影響するのでしょうか?

 

まず、物理的な問題として、単純衝突が起きた場合、重量が小さい方から大きい方へ衝撃力が伝わることはありません。

 

また、プロボクサーの体脂肪率は、試合時には5~9%ほど。ですから、体重が2キロ前後違うということは、純粋に脂肪を除いた体重差と考えて差し支えありません。

 

仮に、骨格がほとんど同じで、筋肉のバランスが同じだとし、その上で純粋に筋肉が2キロも違えば、パワー差は歴然です。パンチ力はもちろん、スタミナの差も相当なものがあると思われます。

 

WBA世界ミドル級王者の村田諒太選手はこう言っています。

 

山中さんは減量が絶対きつかったと思うし、見ていて耐久力が落ちているのもわかった。その上、相手は1階級以上も上の体重つくってきて、パンチ力も耐久力も全然違った。

 

そして、山中選手自身が記者の質問にこう答えています。

 

ーーネリのパンチは前回より威力はあったのか。

「効くパンチは見えないパンチで、その見えないパンチをもらってしまった。実際、3回倒れているんで、パンチ(の威力)は以前より感じました。」

ーーパンチの威力は体重は関係ないのか。

「まったくないとは言えない。だからこそボクシング界のルールをしっかり統一してもらいたい。ファンも納得いかない。」

 

◆それでも試合は行われた

試合前日の計量で王者ネリが体重オーバーで王座剥奪。試合が中止になるとも言われましたが、結果的には続行されました。

 

王者ネリに山中選手が挑戦するタイトルマッチだったわけですから、王座剥奪の段階で、試合そのものが中止となるのが普通の感覚だと思います。

 

ただ、そこはプロの世界。ビジネスの論理が優先します。すでに前売チケットは完売の状態で、すでに億単位の金が動いています。中止という判断は頭の片隅にもなかったはずです。

 

ルール違反で失格となるべき選手が、その競技の公正性よりもビジネスが優先されたがゆえに、試合に出場して勝利し、ファイトマネーを全額受け取ったという理不尽な現実を、どう理解すればいいのでしょうか。

その後、WBCはネリへのファイトマネーの支給を一時ストップすること、および無期限資格停止の処分を表明しました。

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◆ルールの厳正化をはかれ

一昔前までは、計量に失敗した選手が試合でも負けるのが当たり前でしたが、最近は、今回のケースのように逆になることが圧倒的に多くなっています。

 

計量失敗のペナルティで王座を剥奪されても、世界王者認定団体が4つに増えたために、半年から1年も待てば、いくらでも世界王座に挑戦するチャンスがまわってきます。

 

ですから、良からぬ子事を考える選手は、必要以上の減量をムリにはやらず、体力温存をはかって勝ちにこだわるわけです。

 

先の村田諒太選手もこう言って怒りをぶちまけています。

 

計量のルールを厳正化しないと、どっちにしろ、しこりが残る。計量オーバーで(試合が中止になって)興業にならないのなら、訴訟でも起こせるとか、システムを変えないと。何かを起こしたら厳罰化するとかしないと(ボクシングが)衰退してしまう。

 

◆まとめ

 

ーー今後については。

「もちろん、これが最後です。これで終わりです。」

 

試合後の記者会見で山中選手は、はっきりと引退することを明らかにしました。これほど選手が一度口にした言葉を撤回するとは思えません。

 

しかし、です。どうにも納得いかないのは私だけでしょうか。

 

山中選手は2011年から2017年まで12回、タイトルを防衛し続けました。これだけでも偉大な記録です。

 

さらに、計量はすべて一発クリア。ドーピング検査もすべてクリーンでした。

 

だからこそ、日本ボクシング界の至宝ともいうべき山中選手のキャリアが、こんな疑惑の雲に包まれた試合で幕を閉じていいのかと、どうしても納得いかないのです。

 

でも、どの世界でも同じでしょうが、人は満足してやめることは不可能ですが、納得してやめることは可能だと思います。山中選手がこの試合に万全の状態で臨み、自分で納得しているのなら、その結論に誰も何も言うことはできません。

 

そして、村田諒太選手はこう讃えました。

 

僕も相手が1階級上の体重だったらやりたくない。でも興業をつぶすわけにはいかないし、逃げられない。その中で戦う男と、体重オーバーして勝ってる男と、どっちがかっこいいのか。ボクサーだからわかる恐怖に負けずに戦った山中さんは、かっこいい。

 

以上、『神は「神の左」を見捨てたのか?納得いかない山中慎介ラストマッチ』でした。

 

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オードリー春日とロンブー淳から受験生が学ぶべきこと

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お笑いタレントのオードリー春日ロンドンブーツ淳が、それぞれ東京大学と青山学院大学を受験しようという番組企画が話題となっています。

 

二人の約100日間の受験勉強から受験生が学ぶべきことは、英語・数学は基礎固めが必要で、日々の積み重ね以外に方法はないということです。

 

 

 

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◆オードリー春日 東大を目指す

オードリー春日は、日本テレビの番組『得する人損する人』の企画で、東大受験に挑戦しました。

 

春日は、過去にもボディビルやフィンスイミングなどに挑戦し、一定の結果を導き出していますが、受験勉強は20年ぶりとのこと。高校時代は古文が得意で、英語・数学は大の苦手でした。

 

受験勉強を開始したのは3ヶ月前。いくらなんでも無理だろうとの周囲の声をよそに、春日本人は自信満々でこう話していました。

 

日大系の附属高校だったので大学に上がるには内部試験で合格点を取ればよかったのですがダメだったので、一般受験に切り替えることに。試験はより難しくなりましたが、結局、合格できました。勉強したのは3ヶ月くらい。だから本気を出せば、もっと上に行けると思っていました。

 

 

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◆ロンドンブーツ淳 青学大を目指す

ロンドンブーツ1号2号の淳が、インターネットテレビ局・AbemaTVの番組『偏差値32の田村淳が100日で青学一直線~学歴リベンジ~』で青山学院大学受験に挑戦しました。

 

淳は、唯一のコンプレックスだと自らが話す「これまでの人生で一度も勉強してこなかったこと」を克服するため、憧れだった青学大合格を100日で目指すと番組で発表。番組では、受験勉強に没頭する淳の真剣な姿が映し出されていました。

 

淳は高校時代以来の本格的な勉強で、始めた時点の偏差値は32。思っていたのより100倍大変とし、こう言っていました。

 

子どもが生まれたことで、ちゃんとした知識をつけたいと思うようになった。今までは、あやふやに持ち前のお調子者の感じで、よくわからない説明をしても、煙に巻いて逃げられる人生だった。でも、この子が大きくなって、いろんなことを聞かれた時に、ちゃんと向き合わないといけない。そんな思いやいろんなタイミングが重なって、ディレクターから声がかけられた。

 

◆春日と淳、センター試験を受験した結果

春日と淳は共に、1月に行われたセンター試験を受験しました。

 

春日が受験したのは、英語・数学・国語・日本史・地理・生物・地学の7科目、淳は英語・国語・日本史の3科目でした。

 

春日は番組内で科目ごとの点数を発表しました。淳は具体的な点数は発表しませんでしたが、手応えとして何割ほどできたかを報告しています。

 

         春日     淳

国語(200)   148     6割?

数学ⅠA(100)  32

数学ⅡB(100)  20

英語(200)    76     5割以下?

日本史(100)   51     6割?

地理(100)    66

生物(50)    30

地学(50)    25    (  )は満点

 

春日は900点満点中448点でしたが、東大の文科一類は第1段階選抜の合格最低点(足切りライン)が582点だったため、2次試験を受けることなく不合格となりました。

 

一方の、淳は、センター試験利用の青学大全学部入試は不合格となり、個別学部受験に挑戦することに。本稿執筆段階では、社会情報学部と経営学部は不合格となり、経済学部と法学部が結果待ちとなっています。

その後。経済学部と法学部が不合格だったことが本人から発表されました。

 

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◆受験生が学ぶべきことー基礎固めは日々の積み重ね

春日は点数が出ているのでわかりやすいのですが、この点数が、現在の大学入試の現実を物語っています。

 

国語や地理、日本史は半分を超えています。特に、国語は立派な成績です。一方、英語と数学は、偏差値にすれば40以下です。これでは、東大はおろか、ほとんどの国公立大学も大苦戦するでしょう。

 

よく考えれば、2人とも言葉を武器にした芸人です。ですから、現代文を中心に国語が高得点になることは理解できます。淳も手応えとしては6割と言っていますよね。

 

また、地理の66点も平均を超えています。日本史や地理は、これまでの人生経験・生活のなかで得た知識が十分に基礎となりえます。クイズ番組や歴史・地理をテーマにした教養番組にも出演していたことも強みになりえます。

 

現代文を中心にした国語や日本史などは、これまでの経験や一般常識がベースとなりうるので、ある程度の点数は見込めることがわかります。

 

逆にいえば、英語や数学は基礎を固めないことには入試には歯が立たないということです。100日程度の詰め込みでは、基礎固めすら間に合わないということです。日大を一般受験した春日でも、英語は惨敗していることからも明らかです。

 

どんなに集中して猛勉強しても、100日間では無理無謀。日々の長い積み重ねこそが大切だということが、2人の受験から再確認されました。

 

◆追記 『ビリギャル』との違い

春日と淳の挑戦はダメだったけど、『ビリギャル』は合格したではないか、との反論が聞えてきそうです。

 

『ビリギャル』の正式名称を思い出してください。『学年ビリのギャルが1年で偏差値40上げて慶応大学に現役合格した話』です。

 

『ビリギャル』も1年まるまるかけているのです。しかも、第一志望の慶応大学総合政策学部は英語と小論文、文学部は英語、社会、小論文で社会の配点が低いため、ほぼほぼ英語のみの勉強だったのです。

 

英語だけですが、1年間かけてを基礎固めからじっくりやったという点が、春日と淳との大きな違いです。

 

以上、『オードリー春日とロンブー淳から受験生が学ぶべきこと』でした。

国が部活動に「休養のススメ」 親と同窓会が抵抗か

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◆高校部活も週2日休養へ

運動部活動に関するガイドラインを健闘しているスポーツ庁の有識者会議において、すでに固まっている中学校での活動時間や休養日を設ける基準を高校にも適用することが了承されました。

 

高校にも適用される中学部活動のガイドラインは以下の通りです。

 

   中学校部活動に関するガイドライン

  • 少なくとも平日1日、週末1日以上の計2日以上を休養日とし、活動時間は平日2時間、週末3時間に抑える。
  • 教育委員会や学校法人は「運動部活動の方針」を作り、休養日や活動時間を設定する。学校ごとでも作成する
  • 季節ごとに違う種目に取り組むなど、競技志向だけでない多様な運動部を設置し、多くの生徒の運動機会をつくる。
  • 外部人材の部活動指導員を任用する。

 

 つまり、平日の月曜から金曜日のうち1日、土曜・日曜のうちいずれか1日、部活動を休みにしようというものです。

 

スポーツ庁は3月に指針を最終決定するとしていますが、私の子が通う学校では、同様の趣旨を4月から実施すると記したプリントが配付されていますので、全国的にこの4月から実施されるとみていいかと思います。

 

なお、中学校部活動の休養については、本ブログでも取り上げましたので、そちらをご覧ください↓↓

www.1097naga.com

 

◆根性論は昔話になりつつある

一昔前までは、運動部の部活動といえば、根性論花盛り。

 

練習中に水を飲むなどもってのほか、非科学的・非医学的・非人道的な練習を炎天下で毎日やっていたものです。

 

今や、根性論だけでは逆効果で、むしろ積極的に休養日を設けている学校が主流となっています。

 

全国大会常連の強豪校でも、リフレッシュによる効果や怪我が少なくなる、集中力が高まるという効果も確認され、積極的に休養日を設けているようです。また、それが試合での好成績につながっているといいます。

 

全国大会6度の優勝を誇る東福岡高校ラグビー部の藤田雄一郎監督はこう述べています。

 

たくさん練習すれば強くなるというわけではない。練習で厳しい環境にばかりいては疲れてしまうので、気分転換が必要。それは怪我の予防にもなる。ただ、休みすぎは良くない。どうするのがベストかと、部員に考えさせるのが大切。

 

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◆抵抗するのは親?

子どもには好きなことを思う存分やらせてやりたいと親なら誰もが願います。

 

でも、思う存分やろうにも、学校がその機会を奪うかのように親の目に映った場合は大変です。

 

ある野球の強豪校で3日間、練習を休みにしたら、「こんなにたるんでいては、甲子園はおぼつかない。子どもの夢を奪うのか!」と保護者が怒りだし、「監督解任を求める決議文」が校長宛に出されたことがあるそうです。

 

親の世代は、一昔前の根性論で育ちましたので、今の主流の考えが理解できないのもわからなくはありません。

 

◆抵抗するのは同窓会?

今、人口減少と少子化が同時進行していて、高校は公立私立を問わず、生徒を集めるのに四苦八苦しています。

 

高校の校舎に、「○○ 全国大会出場!」と大書された垂れ幕をかかているのをよく見かけます。

 

これは、在校生を鼓舞するとともに、生徒募集のPRの目的があるのです。野球やサッカーなどのメジャーな競技だと、自治体が庁舎や駅に垂れ幕を設置してくれるので、宣伝効果バツグンです。

 

私は私立の学校法人の評議員や同窓会の役員を務めていますが、生徒募集が議論になると決まって、「野球部はなぜ県大会ベスト4もいけないのか」「サッカー部は練習が休みの日が多いと聞くがなぜか」との声があがります。

 

同窓会にとって、愛する母校が定員割れなど許せません。手っ取り早く生徒を集めるには、スポーツで有名になるのが一番というわけです。

 

また、母校が全国大会に出場ともなれば、この上なく母校愛がくすぐられます。この味は経験した者にしかわからない、忘れられないほど甘美です。(私も昨夏経験しました)

 

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◆親と同窓会を黙らせる「印籠」

「子どもの夢」を前面に反対する保護者たち。

 

「母校愛」を語って抵抗する同窓会の面々。

 

容易に想像がつこうというものです。

 

学校側からすれば、「子どもの夢」と「母校愛」を出されては、返す言葉もないでしょう。でも、この春から、両者を黙らせるもの、いわば水戸黄門の印籠を手に入れるのです。

 

「国の方針です」

 

この一言で両者を黙らせることに成功したとしても、問題はその後です。

 

実は、1997年に当時の文部省が、「中学校は週2日以上」「高校は週1日以上」と指針を示したにもかかわらず、学校現場にはほとんど浸透することはなく、現在にいたっています。

 

学校の部活動は、誰もが平等に低いコストでスポーツや文化に触れることができる機会を提供していると考えています。世界でも他には存在しない制度で、これはこれで残していくべきです。

 

ただ、本来の学業にまで支障が出るような長時間の活動には疑問がありますし、指導する教師の不払い労働で支えられているのも間違っています。

 

休養日を増やすことだけでなく、大会の数を減らしたりするなど、勝利至上主義を前提とした部活のあり方を見直していくべきです。

 

以上、『国が部活動に「休養のススメ」 親と同窓会が抵抗か』でした。

エンゲル係数上昇はアベノミクスの負の成果 ウィキペディアが忖度?

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◆『ウィキペディア』編集凍結

一定のルールの下で誰でも自由に編集に参加できる『ウィキペディア』で、生活水準を測る指標として有名な「エンゲル係数」のページが凍結され、編集ができない状態となっています。

 

この状態になったのは、国会でエンゲル係数についての質問に首相が答弁した直後のこと。何やら陰謀めいた策動でもあるのでしょうか。

 

 

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◆エンゲル係数とは?

エンゲル係数とは、中学校社会科で習う経済指標です。

 

家計の消費支出総額に占める食料費の割合で、次の計算式で算出されます。

 

エンゲル係数(%)=「食料費」÷「消費支出」×100

 

現在、見ることの出来るウィキペディアにはこう記されています。

 

エンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いとされる。これは、食費(食糧・水など)は生命維持の関係から(嗜好品に比べて)極端な節約が困難とされるためであり、これをエンゲルの法則という。

 

実は、このエンゲル係数が上昇しているのです。

 

総務省の家計調査によると、2005年に22.9%で底を打ち、その後は横ばいが続きますが、第2次安倍政権の2013年以降は上昇に転じ、2016年には25.8%まで4年連続で上がっています。2017年もいわば高止まりの状況です。

 

 

◆国会での安倍首相の答弁

エンゲル係数上昇をふまえて、参議院予算委員会で民進党の小川敏夫議員が質問しています。長くなりますが議事録から引用します。

 

小川議員:アベノミクス、5年たちました。生活の豊かさを示すエンゲル係数は顕著に上がっているという状況でありまして、国民生活は苦しくなっておりますが、この点について、総理の所感をお伺いいたします。

 

安倍首相:アベノミクスにより、極めて短い期間でデフレではないという状況を作りだす中、国民生活にとって最も大切な雇用は大きく改善しており、全国津々浦々で確実に経済の好循環が生まれています。(中略)

また、エンゲル係数についてでありますが、二人以上の世帯のエンゲル係数は2005年を底にして上昇傾向にありますが、これは物価変動のほか、食生活や生活スタイルの変化が含まれているものと思います。

 

小川議員:食生活の変化、生活様式の変化といっても、それは何も安倍政権になってから変わったんじゃなくて、ずっと長い間の変化があるわけでありまして、エンゲル係数はアベノミクスが始まってから上がっている。国が行った調査でエンゲル係数が上がっている、国民の生活は苦しくなっている。これが、アベノミクスの実質じゃないですか。もう一度、お答え下さい。

 

安倍首相:景気回復期にはパートで働く方々が新たに仕事に、パートとしてスタートします。その関係から、実質賃金、また消費税も上げましたし、安倍政権になってデフレが止まって物価が上昇し始めたということで、それが名目賃金に影響しているわけでございますが、大切なことは、みんなの稼ぎである総雇用者所得は確実に上がっているということではないかと思います。

 

毎度のことで直接、答えていませんので、少し解説が必要かもしれません。

 

要は、安倍首相は、デフレから脱却して生鮮食料品の価格が上がったこと、景気が良くなったから高級食材とかレトルト食品を買う世帯が増えたからであって、全体として「全国津々浦々で確実に経済の好循環」が生まれているから、何も問題はないと言いたいわけです。

 

個人的には、この理屈がさっぱり理解できません。安倍首相の言う「食生活」や「生活スタイル」の変化が背景となってのエンゲル係数の数値です。背景が変化したからこそ、係数の数値が上昇したのです。

 

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◆実質賃金の低下が問題

エンゲル係数は生活水準が高くなるにつれて数値が低くなるのは経済学の常識です。一般的に、途上国では高く、先進国では低くなっているのもそのためです。

 

アベノミクスでエンゲル係数が上昇した理由は明らかです。

 

大規模な金融緩和によって円安が進行し、輸出型大企業の収益は過去最高水準となりましたが、輸入品を中心に物価は上昇しました。

 

物価が上昇しても、賃金がその分上がれば問題はありません。しかし、実質賃金は下降傾向にあります。2017年は下げ止まっている状況です。

 

先に示したエンゲル係数の計算式を思い出してください。賃金が下がって消費支出も連動して下がり、そこで食料品があがれば、当然、係数の数値が高くなります。小学生でもわかる理屈です。

 

賃金の減少が家計を圧迫し、減少した賃金から支出にまわす総額が減る中で食料品の価格が高騰して、さらに家計を圧迫すしているということです。

 

小川議員も指摘したように、エンゲル係数の上昇は、アベノミクスの負の成果の1つと言わざるを得ません。

 

ニッセイ基礎研究所のはじ浩一専務理事も指摘しています。

 

ここ数年の上昇は、所得が伸びない中で食品値上げの影響が大きく、生活が苦しくなったとみることができる。高齢者や共働き世帯が増え、外食や中食(弁当や総菜など)が食費を押し上げているのは長期的要因だ。

所得上昇でエンゲル係数が下がるのは明らかだ。生活に密着した指標として今も重要な意味がある。

 

 

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◆ウィキペディアが忖度?

安倍首相が国会で答弁した翌日、突然、ウィキペディアが書き換えられました

 

「現在では(エンゲル係数の)重要度が下がっている」と首相の答弁を踏まえた(忖度した?)内容に書き換えられていました。しかも、出典は某経済小説というから驚きです。

 

さすがに「出典が経済小説とはおかしい」とのクレームが相次ぎ、別の書き込みも殺到したため、サイト管理者が編集を凍結したとのことです。

 

今や、わからないことがあればネットで調べる時代。調べた情報が時の政権に忖度した内容ばかりというのでは・・・。

 

神戸女学院大学の内田樹教授は指摘しています。

 

議論の土台となる事実が書き換えられると対話が成立せず、社会全体の知性が腐る。ファクトチェックに労力がかかり必要な政策論議も始まらない。道徳上の問題というより経済合理性を欠くと言うべきだ。

 

以上、『エンゲル係数上昇はアベノミクスの負の成果 ウィキペディアが忖度?』でした。

 

井出英策・慶大教授に応え、民進党出身議員は再結集を!

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◆井出英策・慶大教授の講演

前原誠司衆議院議員が民進党代表時代に政策的に支えた慶応大学の井出英策教授が、連合の政策勉強会「連合フォーラム」で行った講演が話題となっています。

 

「連合フォーラム」とは、今や、立憲民主党、希望の党、民進党と3分裂してしまった民進党出身議員を支持母体である連合が、何とか1つにまとめようとしてできた会です。

 

その発足式に来賓として招かれた井出教授は、切々と訴えるように、こう語ったようです。

 

 僕の愛した民進党が3つに分かれ、大勢のみなさんがいまだに苦労している。この現実を僕は何よりも悲しい。(中略)

 

(希望の党への合流を)晴天のへきれきだった。みなさんと作ってきた政策がこれで木っ端みじんになるという不安を感じた。(中略)

 

野党が合流する、1つになる、そんなのは器の話に過ぎない。器の形は地道な議論の結果に過ぎない。

本当の意味ですべての働く人たちの幸福を求めるような政治の土台を作ってください。(中略)

 

(私のような)敗北者がこの場に居座り続けるのは無様であり、生き恥をさらすに等しい。でも、もし、みなさんにお許しいただけるならば、残された学者生命をみなさんと一緒に燃焼し尽くしたい。(朝日新聞DIGITAL)

 

◆井出英策教授と前原誠司衆議院議員

日本の学者は、政治とは関わらない人が良識派とされています。逆に、積極的に関わる人もいますが、どちらかといえば、時の政権の御用学者となり、多額の報酬をもらって政府の審議会の委員になって喜ぶ輩です。

 

「政策はかくあるべし」と著書で声高に主張しながらも、現実とは向き合おうともしない。自分は暖房の効いた部屋で温かいコーヒーを飲みながら、外で寒くて震えている人を窓越しに見ながら、「かわいそうな人だ。政治が悪い」とつぶやくだけに終わる。というのがたいていの学者の姿でしょう。(ちょっと言い過ぎか?)

 

井出栄策教授は、気鋭の財政学者として頭角を現し、あるべき社会像を大学の外にむけても発信していました。そのなかで、前原誠司衆議院議員との出会いがあったのです。

 

前原氏は著書でその出会いをこう書いています。

 

井出栄策さんに、党の勉強会に来ていただいた。法人税減税をどう考えるかというテーマで話していただき、同じ考えであったこともあり親近感を持った程度だったが、2度目にお呼びした時は、財政論を超えた国家論を熱く語ってくださり、大いに感銘を受けた。

学者というより憂国の士、国士だと思った。個人的にも是非、話をしてみたいと思い、まずは新橋の居酒屋にお誘いし、2度目は井出さんのお住まいの小田原の居酒屋で語り合った。(『分断社会ニッポン』より引用)

 

井出教授は、「前原先生はこんな私を、『三顧の礼』で迎えていただいた」と述べるなど、両者は意気投合し、議論を重ね、やがてそれは、前原氏の政策の柱となっていきました。

 

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◆井出教授と民進党

井出教授にとって、野党の政治家の政策づくりに関わるメリットはまったくありません。もしかすると、デメリットの方があるくらいです。でも、井出教授は、2017年3月の民進党大会でこう言っています。

 

「民進党はもうダメだから関わるな」と忠告してくる人がたくさんいました。しかし、そういう忠告は、僕の心には少しも響きませんでした。 

勝てる勝負、強い者の応援なら誰にだってできる。強い者に、もがき苦しみながらも立ち向かおうとする民進党と共に、国民が夢を託すもう一つの選択肢を創ることが出来る。こんな愉快なことがありますか。

 

井出教授と二人三脚で政策作りを行った前原氏は、『All for All(みんながみんなのために)』というキャッチフレーズで政策にまとめあげ、それを掲げて民進党代表選挙に勝利しました。

 

◆民進党出身議員は再結集を!

前原代表のもと、さあ、この政策で自民党一強政治と対峙するぞ、と意気込んだ矢先に、民進党は希望の党へ合流してしまいました。

 

井出教授の失望・落胆にははかりしれないものがあったと推察します。「恨み骨髄に徹す」となっても不思議ではありません。にもかかわらず、Facebookでこう述べています。

前原さんの決断それじたいは僕は支持していますし、反対に現状がこうだからと蜘蛛の子を散らすように彼と袂を分かつのは、人間として見苦しいことだと思っています。僕は責任をとります。

どこかの政党と一心同体となり、彼らをこれまでのように支えることはもうしません。ただ、前原さんにも、民進党の議員さんにも、連合の皆さんにも本当にお世話になりました。彼らとの出会いがなければ今の僕はありません。その恩返しのためには生き恥をさらすことも恐れない、それが僕の信念です。

子どもたちに尊敬される人間であり続けたいのです。その延長線上にしか、より良い社会はないと僕は信じています。

 

この思いに応えなければ政治家ではない。いや、男ではありません。

 

もう一度、井出栄策教授にご指導いただた政策の旗のもと、民進党出身議員は結集してもらいたいものです。

 

以上、『井出英策・慶大教授に応え、民進党出身議員は再結集を!』でした。

文中でご紹介した本はこちら↓

分断社会ニッポン (朝日新書)

分断社会ニッポン (朝日新書)

 

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【平昌五輪】韓国の犬食文化 欧米メディアの批判はおかしい!

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◆犬食を欧米メディアが批判

平昌五輪の真っ最中です。

 

ここへきて、平昌五輪を取材する欧米メディアが、犬肉を食べる韓国の食文化を強烈に批判しています。「韓国人は犬まで食うのか」とネット上でも騒がしくなっています。

 

アメリカのCNNテレビ(電子版)は、「五輪の陰で暴虐的な商取引」との見出しの記事でこう指摘しています。

 

五輪の歴史に名を刻むため、選手たちがスケートやスキーの試合に挑んでいるとき、韓国国内で1万7千匹以上の犬が食用として虐殺されている。

(中略)

暴虐的に殺されるまで、(犬たちは)鶏のかごのような鉄かごに1匹で置かれる。彼らは1日に1回だけ水を与えられ、エサのクズを与えられるだけだ。欲してやまない人間との接触が一度もない。「ノー・ラブ」だ。

 

また、カナダのフィギュアスケート選手のメーガン・デュハメルさんは最近、韓国の養犬場からダックスフントを保護し、カナダに持ち帰ることにしたといいます。

 

◆韓国の犬食批判への対応

そういえば、1988年のソウル五輪でも同様の批判がありました。当時の韓国政府は、批判をかわすために、犬肉料理店を人目のつかない裏通りに移転させました。

 

また、2002年のサッカー・ワールドカップ開催の際には、FIFAが正式に犬肉を食べることを禁止するよう求めていました。韓国側は、この申し入れを拒否しています。

 

今回は、五輪開催期間中に限り、平昌地域での犬肉販売を禁止にし、宣伝看板の撤去を命じ、撤去費用の補助金を出しています。

 

ただ、平昌に10件以上ある犬肉レストランにとって、五輪開催期間中こそが稼ぎ時となるため、通達は無視して営業するとの報道もありました。現在も、本当に営業しているのでしょうか?

◆韓国の犬食

韓国では、犬肉を鍋料理やスープにして食べています。栄養満点で精がつくとされ、夏バテ防止にきくとされています。ちょうど、日本で夏にウナギを食べるのと似ています。

 

また、産後や病後の滋養食としても知られ、病院を退院した人に犬肉を快気祝いとしてプレゼントすることもあるそうです。

 

もちろん、すべての韓国人が好んで犬肉を食べるわけではありません。特に、若い女性は食べなくなっているといいます。また、韓国の動物愛護団体も反対しており、犬肉専門店は減少する傾向にあります。

 

ちなみに、韓国以外では、中国やベトナムでは普通に市場で犬肉が売られていますし、日本でも江戸時代前期頃までは、一般的に食べられていたようです。

 

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◆犬食への嫌悪感

以前は、年に数回は仕事で韓国と中国へ仕事で行っていました。宿泊先のホテルの近くの、地元の人がよく行く市場へ行くと、豚や鶏はもちろん、犬が皮をはがれた状態で吊されている光景に出くわし、驚愕してしまいました。なんせ、私は、理科の実験でフナの解剖ですら卒倒してしまったのですから。

 

こうした衝撃が、犬肉を食べることへの本能的な拒否感につながるのではないかと感じています。

 

外国人として訪問した国の市場を観光した際、犬が食用として普通に売買され、場合によっては、目の前で解体・調理されるのを見て、カルチャーショックを受け、嫌悪感を抱いてしまうということです。

 

加えて、その嫌悪感は、人間と心理的に近い動物が食されることからくるものでもあり、犬をペットとみなす欧米においてはなおさらです。

 

犬食を嫌悪するだけならいいのですが、問題は、それが文化の優劣や人種差別の材料になってしまうことです。

 

◆文化の違いへの批判はおかしい!

今回の欧米メディアの批判は、犬と共生している自分たちの文化は優れているという前提に立って、犬を食べる食文化を野蛮なもの、倫理的に劣っているものという主張に聞こえるのです。

 

そして、野蛮で非倫理的な食文化を持つ国が、「平和の祭典」の五輪を主催していると揶揄しているように聞こえるのです。

 

私も、正直に言って、犬食には違和感を覚えます。ただ、犬食はダメだと言うつもりはありませんし、批難もしません。文化が違うのだ、と認識するだけです。文化の違いを互いに認め合うことは、国際理解の第一歩です。

 

文化が違うからといって、その国に圧力をかけるなど論外です。おかしい!です。

 

天下のCNNも姿勢を改めてもらわないと、「米国第一」を唱えるトランプ大統領を批判する資格がなくなるというものです。

 

以上、『【平昌五輪】韓国の犬食文化 欧米メディアの批判はおかしい!』でした。

 

*追伸*

東京五輪では、捕鯨を欧米メディアが批判してくるのでしょうね。 

www.1097naga.com